コミュニケーションとチームビルディングから、安全管理の整った組織づくりへ
今日、参加した講演会の内容から。
今日は、航空評論家で元民間航空機パイロットの小林宏之先生の「どうする現場の安全管理」という講演を聞かせて頂きました。
今日の講演会は安全管理についての内容だったのですが、組織においての安全管理とは、つまりは、お仕事する上で、トラブルを防ぎ、ミスを防ぐという点は全く同じで、つまり、安全に仕事を遂行することは、ミスを防ぐことに繋がり、ミスによるトラブルを回避することに繋がるということ。 この講演で、安全管理の整った組織づくりについて改めて勉強させて頂きました。
小林先生は安全管理と健康管理は、考え方も取り組みも姿勢も同じとご紹介されておりました。
つまりは、自分自ら自律心を持って行動を管理し、行動した結果が安全管理・健康管理の結果として現れるということ。
誰でもわかっていることをどれだけ徹底できるかということ。
継続した強い目的意識で自己コントロールするかということ。
しかし、トラブルやエラーは減らせても必ず零にはならないということを認識すること。
だから、誰でも間違いがあると謙虚な姿勢を忘れないこと。
トラブルやエラー、事故や労災の6割程がヒューマンエラーによるものだそうです。
そのヒューマンエラーを零にできなくてもいかに少なくするか、 それは、まず、個々人のヒューマンエラーを減らす対策はもちろんですが、 ヒューマンエラーが発生してもチームとしてトラブル・事故・インシデントを防ぎ、安全を確保する対策を取っておくことが大切とのことです。
そこで、チームビルディングの大切さのお話が出てまいりました。
チームビルディングのためには、細かいコミュニケーションが常々大切であること。
コミュニケーションは体で例えると、血液みたいなものだというお言葉が印象的でした。
コミュニケーションスキル向上は私の常に念頭にある大切なスキルで、どのようにしたら向上を図れるのかと悩んでいるところなのですが、 カウンセラーの勉強をしていた時、 この感情は誰の気持ちなのか、自分は相手に同情しているのか又は共感しているのか、はたまたこの考え方は自分の思い込みの考えなのか、相手が伝えた内容を自分の想像を含めて勝手に判断していないか、を把握することが大切と学ばさせて頂き、第三者的に見ることを私は心がけておりますが、今日は 小林先生のご講演中、 「伝えた」と「伝わった」とは違うという、非常にわかりやすい表現をされておりました。
これは、自分の主観だけか、相手や第三者的な判断も加わっているかの表現の違いだと思います。
「この指示は伝えたんだけどな~・・・・」と感じることがある場合、その指示は自分が伝えただけで、自分が伝えたつもりでも、相手がそれを行動にできていない時(指示どうりの内容ではなかった場合等)、自分の意思が正確に伝わったのか、正確に表現できていたのかをもう一度考えてみてはいかがでしょうか。
伝わっていなかったのなら、今度は伝わるためにはどうすればよいかを考えていくと、自分のコミュニケーションスキルも向上し、円滑な意思疎通がより強化され、強いチームが形成され、正確でスムーズなビジネスに発展するのではないでしょうか。
「理解してくれよ」「慮ってくれよ」「察してくれよ」という相手任せの自分主体のコミュニケーションには必ず摩擦が生じます。 組織の上でコミュニケーションを円滑にするためには、常に相手の立場に立ってできるだけ伝わりやすい内容で表現し、さらには伝わったか確認をすることが大切だと改めて感じました。
極稀に時間が無いことを理由にコミュニケーションを蔑ろにするような発言が見受けられることがあります。
しかし、コミュニケーションをないがしろにし、「わからないのなら聞いてくれ」という自分主体の発言では、組織は円滑にまわりません。
ミスを減らす、トラブルを減らすためにはコミュニケーションを怠らず、いかに相手に伝わったか確認まで取れた段階が、円滑なコミュニケーションが図れたという事になるのではないでしょうか。
今日は、現場の安全管理という講演から、改めてコミュニケーションの大切さを考えさせられた一日でした。
松尾